甜心は多くの人と同じように、国際高校に対して誤解を持っていた。
国際高校に通っているのは、お金持ちの家の子どもたちで、ただ学校に行って学歴を得て、それから海外に留学するだけだと思っていた。彼女たちはきっと成績が悪いはずだ。
しかも、この薛夕は演技もするし、ゲームもするし、きっと時間を無駄にしているんだろう。
もし勉強ができるなら、こんなことはしないはずだ。
甜心は薛夕の成績が良くないと確信し、言葉がどんどん厳しくなっていった。「このゲームは確かに面白いけど、毎晩9時から11時までゲームをするのは本当によくないわ。あなた、お母さんは何も言わないの?」
「それに、もうすぐ大学入試よ。みんな必死に勉強しているのに、あなたはゲームをしに来るなんて、本当によくないわ。」
「私の言い方が直接的だってわかってるわ。本来なら私が言うべきことじゃないけど、配信者として良い手本を示す必要があるの。嫌われると分かっていても言わなきゃいけない。勉強は大切よ!勉強には意味があるのよ!」
彼女のこの数言は、正々堂々としていた。
言われた薛夕はこの言葉を聞いて、少し驚いた様子だった。大きな目を少し見開いたが、すぐに感情を落ち着かせた。むしろ唇の端をわずかに上げ、淡い笑みを浮かべると、何も言わずにその場を去った。
見知らぬ人に何かを説明する気はなかった。
ホテルを出ると、薛家の車に向淮を先に送ってもらった。道中、向淮が突然笑って言った。「小さな子、今夜の僕のプレイはどうだった?」
薛夕は車に乗ってから英単語を取り出して暗記していたが、この言葉を聞いて口を開いた。「まあまあかな。」
向淮:……
向淮を雑貨屋まで送り、家に帰る途中で、薛夕の携帯が鳴った。
取り出して見てみると、「リーダーグループ」のゲーマーから友達申請が来ていた。
リーダーグループの人たちの申請は、いつも断らないようにしていた。
承認すると、相手からメッセージが来た。
ゲーマー:【夕さん、こんにちは。封延です。】
封延?
薛夕はハッとした。あぁ、今日一緒にゲームをした人か。
彼女は返信した:【こんにちは。】
ゲーマー:【うん、友達追加させてもらいました。これからデュオでプレイしやすくなりますね。】