教室全体が一時停止ボタンを押されたかのように、一瞬にして全員が固まり、信じられない様子で主任を見つめた。
薛瑤はさらに目を見開き、信じられないという表情で見つめた。
李函蕾も顔を平手打ちされたかのように、表情が曇った。
クラスで薛夕のために発言した生徒たちは、薛瑤と李函蕾の気まずそうな表情を楽しんでいた。薛瑤と李函蕾と一緒に薛夕を非難していた数人は、今は頭を下げて何も言えずにいた。
教室内で拍手や歓声が上がらなかったため、主任は少し違和感を覚え、疑問に思って刘さんを見た。「どうしたの?点数が少ないと思っているの?」
刘さんが咳払いをして話そうとしたところ、主任は急いで言い足した。「もちろん、これは褒賞の一部に過ぎません。現金での報酬もあります。我が校の毎年の特例として、一等賞を取得すれば1万元、トップクラスの大学への推薦入学なら10万元の報酬があります!薛夕さんは特別な状況で、2つの一等賞を獲得し、さらに推薦入学も決まりました。しかも、毎日のように学校に電話がかかってきて彼女の推薦状況を尋ねられ、学校の名誉を高めてくれました。そこで、学校は彼女に18万元の現金を報酬として贈ることに決めました。薛夕さん、銀行口座番号を教えてください。」
18万元という金額に、みんな一斉に驚きの声を上げた。
みんな裕福な家庭の子供たちだが、実験クラスにいる生徒たちは比較的厳しく管理されており、毎月の小遣いも決まっている。
18万元は彼らにとってもかなりの金額だった。
問題を解いていた薛夕は茫然と顔を上げた。「...はい。」
主任:「...」
熱い思いを込めてやってきたのに、生徒たちの興奮した様子が見られると思っていたのに、なぜ1組の生徒たちはこんなに冷静なんだろう?
彼はまた刘さんを見た。「じゃあ、私はこれで失礼します?」
刘さんは機嫌が悪く、不機嫌そうに言った。「それとも授業を1時間聞いていってはどうですか?」
「...」
主任は指で彼を指しながら、薛夕が推薦入学が決まってから、刘さん、あなたは調子に乗っているわ!!
主任が去ってしばらくしてから、秦爽が最初に口を開いた。「夕さん、すごいよ。たった今2点減点されたと思ったら、すぐに20点持ってきたんだから!」