灼熱の息が絡み合い、厲司承は彼女の首筋に顔を埋め、熱烈なキスを徐々に下へと移していった……
しびれるような電気が走る感覚に、蘇千瓷は全身を敏感に緊張させ、薄ピンク色の足の指までもが丸まってしまった。
「終わった?」厲司承が突然口を開き、彼女を見上げた。その目には幾分かの朦朧とした欲望が含まれていた。
蘇千瓷は少し戸惑い、瞬きをした。
厲司承は答えず、大きな手を下へと這わせた。
蘇千瓷はすぐに理解し、首をすくめて赤面しながら頷いた。「昨日終わったばかり……」
冷たい瞳の奥に満足の色が走ったが、再び動こうとした時、部屋のドアが強く叩かれた。
容おかあさんの声が聞こえた。「ご主人様、奥様、話し合いで解決してください。喧嘩はやめてくださいね!」
蘇千瓷はこの言葉を聞いて、さらに顔を赤くし、人前に出るのが恥ずかしくなった。
さっきまで喧嘩していたのに、今は……喧嘩しているうちにベッドに来てしまった。
うぅ……なんて恥ずかしい……
厲司承は彼女が地面に穴があったら入りたいような窮屈な様子を見て、低く笑い、露出した首筋に吸い付いて跡をつけた後、やっと名残惜しそうに言った。「ドアを開けてくる。」
蘇千瓷は手で首を覆い、彼が起き上がるとすぐにベッドの中に転がり込み、潜り込んだ。
容おかあさんは心配で胸がいっぱいだった。この若い二人はまだ数日も経っていないのに、喧嘩だなんて。年長者たちを心配させてしまう。
厲司承の性格からして、女性に手を上げることはないだろうと思いつつも、蘇千瓷が何か聞くに堪えない言葉を言って厲司承を怒らせてしまったのではないかと心配だった。そうなったら……
焦りに駆られ、容おかあさんは思わずまたノックした。「ご主……」人様!
言葉が終わらないうちに、ドアが開いた。
そこには、いつもの氷のような顔つきの厲司承が、今や春風のように満面の笑みを浮かべ、目はうっとりとし、普段は一糸乱れぬ髪型も少し乱れていた……
「どうしました?」厲司承の声は少し低く、抑えた調子だった。
容おかあさんは経験豊富な人で、一目見てどういう状況かわかった。