Chereads / 藤原奥様は弱虫でお世話が必要? / Chapter 46 - 第46章 グリーン茶女の本性

Chapter 46 - 第46章 グリーン茶女の本性

そう言いながら、彼女は何気なく藤原徹と高倉海鈴が繋いでいた手を引き離し、二人の間に割り込んで、純真な表情で高倉海鈴を見つめた。「わぁ、高倉姐はどうやって毛穴一つない肌を作るんですか?メイクのおかげですよね?私は不器用だから、いつもメイクが上手くできなくて、すっぴんで外出するしかないんです。高倉姐、時間があったらメイクの仕方を教えてくれませんか?」

高倉海鈴:「……」

いわゆる腹黒い女?表面上は褒めているが実は皮肉?なかなかの手口だな。

高倉海鈴が笑みを浮かべて口を開こうとした時、隣の藤原徹が動いた。「メイクしたの?見た覚えないけど?」メイドがドアをノックしてから二人が支度を済ませて出るまで、10分も経っていない。その間に高倉海鈴がメイクする時間があったのか?洗面所で顔を洗っただけじゃなかったのか?

高倉海鈴:「……」

もういい、彼女が何か言う必要もなくなった。藤原徹の一言で村上真由美は目を真っ赤にして、一歩後ずさりし、信じられない様子で藤原徹を見つめた。「徹、あなた...高倉姐と一緒に住んでるの?」

藤原徹は不思議そうに彼女を見た。「彼女と一緒に住むのが普通じゃないのか?」高倉海鈴が来てから、昨夜が初めてのマスターベッドルームでの宿泊で、それも偶然の出来事だったが、こんなプライベートな事を村上真由美に話す必要はない。

村上真由美は目を赤くし、大粒の涙を流した。「徹、私があの時あなたと結婚しなかったことを恨んでるの?でも私その時は...」彼女は素早く高倉海鈴の方を見て、落ち込んだ様子で続けた。「分かってます。今はもう新しい奥様がいるんですよね。私が来るべきじゃなかった。でも自分をコントロールできなくて...たとえ最後は一緒になれなくても、友達でいられると思ってたの」

藤原徹は黙っていた。高倉海鈴も黙っていた。場の空気が一瞬凍りついた。

これは高倉海鈴が高倉彩芽以外の人が自分の前で演技をするのを初めて見た。もしタイミングが悪くなければ、高倉彩芽に拍手を送りたいくらいだった。この演技力、この表情、この作り込まれた仕草、完全に高倉彩芽と張り合えるレベルだ!

藤原徹には女性を気遣う心などなく、直接執事を呼んだ。「お客様をお送りして」

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