Chereads / 奥様の正体が再び世界を沸かせた / Chapter 67 - 第67章 役立たずの廃物!

Chapter 67 - 第67章 役立たずの廃物!

こちらで、店員は恭しくブラックカードを久我月に返した。

「久我月様、上からの通知により、この二本のネックレスはそのままお持ち帰りいただけます。先ほどブラックカードでお支払いいただいたのは、スーパーVIPの手続きをさせていただいたためで、ポイントは後ほど付与されます」

このブラックカードが何を象徴しているのか、彼女が知らないはずがない。

「聞き間違いじゃないでしょうね?」

さすがの久我羽も落ち着きを失い、絡み合う両手が震えていた。「姉さんは田舎から戻ってきたばかりなのに、どうしてこんなブラックカードを持っているの?」

「お姉さん、あなた...どこかでこのカードを拾ったの?言ってくれれば、私が全力で助けるわ!」

彼女は真摯に久我月を見つめた。まるでそのカードが久我月の盗んだものであるかのように。

「ちっ」

久我月は少し顔を上げて久我羽を一瞥し、その目には隠すことのない傲慢さが宿っていた。「頭が悪いと言われても、本当に頭が悪いわね」

店員は面白そうに久我羽を見ながら、皮肉を込めて言った。「久我羽様、このカードを所持できる方は、裕福か高貴な身分の方に限られます。そのようなカードが落とされるはずがありません」

なぜこのカードが世界中でたった二十枚しかないのか?

それは、このカードが限度額のない預金カードとクレジットカードであり、最高級の権力者か、国家に対して傑出した貢献をした人物のみが所持できるからだ。

久我羽は怒りで体を震わせながら、一橋逸飛の方を向いた。「飛兄、このカード...まさか七男の若様が、姉さんにくれたんじゃ...」

「お姉さん、七男の若様はあなたの目上の方よ。あなたは彼の元甥の嫁なのに、目上の方と曖昧な関係を持って、その人のお金を使うなんて、良くないんじゃない?」

きっとそうに違いない!

そうでなければ、久我月がどうしてこんなカードを持っているというの?

絶対に七男の若様からもらったに違いない。

七男の若様がこんなカードまで久我月に渡したと考えると、久我羽の心は醤油樽をひっくり返したかのように苦々しかった。

久我羽だけでなく、一橋逸飛もそう考えていた。

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