Chereads / 奥様の正体が再び世界を沸かせた / Chapter 63 - 第63章 卑屈な七男の若様

Chapter 63 - 第63章 卑屈な七男の若様

「それから、このネックレスは『DeviL's Eye』悪魔の目と呼ばれていて、これもQueenの展示品です」店員は久我月に別のシリーズのネックレスを紹介した。

「悪魔の目には、すべての悪いものを遮断し、幸せと美しいものだけを残すという意味があります。愛する人への守護の象徴なのです」

「お守りとも呼ばれています」

悪魔と名付けられながら、守護の意味を持つ。

このネックレスは貴重な宝石で精巧に彫られており、悪魔の目と呼ばれているが、実は貴重で繊細なお守りなのだ。

久我月は中村楽の気持ちを理解していた。

この二つのネックレスのデザイン案が完成した日、中村楽は特別に彼女にビデオを送って見せてくれた。彼女は中村楽がこの二つのネックレスを紹介する時の、誇らしげな様子を決して忘れることができない。

久我月は心の中でわかっていた。

この二つのネックレスは、鈴木静海のためにデザインされたものだと。

中村楽は鈴木静海を憎んでいたが、同時にこの悪魔のような男を深く愛してもいた。これまでの年月、生きるか死ぬかの戦いを続けてきた。

「ありがとうございます」

久我月は女性店員にお礼を言い、静かに「この二つのネックレスを…」と言いかけた。

彼女がネックレスを戻そうとしたその時、突然後ろから意地の悪い女性の声が聞こえてきた。

「まぁ、これは久我お嬢様じゃないの?久我お嬢様は男性を誘惑する代わりに、DLモールで何をしているの?」

女性の言葉は意地が悪く、声音は完全な皮肉に満ちていた。

久我月は不愉快そうに眉をひそめ、表情を変えずに半身を向けて見た。

彼女の方に歩いてくる女性は、超ミニスカートを履き、派手なTシャツを着ていて、前かがみになれば、ほとんど全てが見えてしまいそうだった。

小沢夢の側にいる女性……

ふむ、あれは彼女の妹の久我羽ではないか?

「あら、お姉様じゃない?」

久我羽はわざとらしく驚いたように久我月を見て、まるで久我月が彼女の姉だということを皆に知らせたいかのように言った。「お姉様、どうしてここにいらっしゃるの?」

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