実際、唐寧自身も含めて、『おろかな弟子』の完全版を見たことがなかった。試写の時、彼女はまだ『奇妙な夫』の撮影中で、今、先行上映の結果が出て、彼女の心も外部の反応に合わせて揺れていた。
『おろかな弟子』は、隙間で生き残っているように見えるからだ。
「あなたの撮影スケジュールからすると、1年に3本の映画を撮れば、ほぼフル稼働になるわね。だから、下半期にもう1本の映画を受けさせて、それからゆっくり妊娠の準備ができるわ。」
夜、夫婦二人で書斎で脚本を選んでいた。墨霆はリソースを一瞥し、それを脇に置いた。
「あなたの計画に従うわ……」唐寧は墨霆の背中に寄りかかって答えた。「あなたが計画した生活が好きだって知ってるでしょ。」
唐寧のこの感嘆を聞いて、墨霆は密かに口元を曲げ、心の中で大きな満足感を得た。
「今年の飛天獎の新人賞を取ってほしい。」
「そんなに私を信じてるの?」唐寧も脚本を置き、くるりと向きを変えて墨霆の背中にリラックスして体を擦り付けた。「実は、『おろかな弟子』の状況がどうなっているのか知りたいの。」
「墨奥様、旦那の能力を疑っているんですか?」墨霆は振り向いて、軽く横目で唐寧を見上げた。
「もちろんそんなことはないわ。ただ、慣れない分野だから焦っているだけよ。」
「気を楽にして。」墨霆は唐寧を抱きしめ、自分の膝の上に座らせた。「まだ見てないでしょう?2回目の先行上映の時に一緒に見に行こう。」
「良い出来?」
「業界で最も期待される映画評論家たちが、あなたのために弁明してくれたんだ。どう思う?」墨霆は軽く眉を上げた。「こんなに自信がない時はなかったよね。」
「これは私にはコントロールできないものなの……」
「コントロールの仕方を教えてあげる。」墨霆は唐寧を自分の隣に座らせ、彼女に言った。「映画市場は実はそれほど難しくないんだ。芸能界のことは全て共通しているんだよ。君は相手の勢いに圧倒されているだけだ。」
「他人を見るのではなく、自分を見ることだ。」