「これについて、あなたはなぜ調べなかったの？」岳珊珊はJ-KINGに詰問した。「もちろん、これは大したことじゃないけど、海瑞があんなに多くのリソースと情報を握っているなんて、予想外だけど納得もいくわね。」
「それも墨霆が他の人と違うところよ。彼に忠実な人は、自分のプライバシーを握られても気にしない。むしろ守られているような安心感を感じるの。」
「でもあなたは、それを脅迫の道具にするだけ...そこが違いよ。」言い終わると、岳珊珊は立ち上がり、去り際にJ-KINGに投げキッスのポーズをとった。「権力奪取の成功を祈るわ。あまりひどい死に方にならないように！」
「そうそう、ある人たちは、同じ権利と地位を与えられれば大きな仕事ができると思っているけど、結局のところ、自分の立場をわきまえるべきだってことが証明されるのよ！」
J-KINGは冷たく自分の唇の端を撫でた。もうこの段階まで来たのに、立場も何もあるものか？
彼が知っているのは、男は皆野性的で、権力を愛さない男はいないということだけだった。
...
翌日、唐寧は墨霆と一緒に午前中ずっと寝ていた。本来なら墨霆にもう数日休ませたかったが、『おろかな弟子』に対する墨霆の興奮した反応を見て、彼女には止める理由が何もないことがわかった。
ただし、昨夜二人が寝た姿勢は、唐寧の男女関係の尺度を少し超えていたので、彼女が起床したときは頬が赤くなっていた。
そして、ある道具が相手の重要な部分を締め付けていて、きっと不快だろうと思い、唐寧は考えた末、簡単に清掃するしかなかった。
墨霆は唐寧が手を伸ばした時に既に目を覚ましていたが、もちろん唐寧には気づかせなかった。そうでなければ、この小さな妻はきっと恥ずかしがるだろうから...
唐寧が再び布団をかけてくれたとき、墨霆はようやく手を伸ばして唐寧を抱きしめ、彼女の上に覆いかぶさった。「墨奥様、あなたは本当に賢いね。」
唐寧は彼がわざとそうしているのを知っていて、恥ずかしさと怒りで顔を覆った。「もう少し寝てて。空港に行くまでまだ少し時間があるわ。」そう言うと、墨霆を押しのけて洗面所に逃げ込んだ。
墨霆は体を支えながら思わず軽く笑った。もし毎朝こんなに幸せであれば、命と引き換えにしても喜んで受け入れるだろう。
