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Chapter 21 - 第21章 新しいマネージャー林薇

翌日、広告の撮影日だった。唐寧は元々他のモデルたちと共演する予定だったが……カメラマンは唐寧のオーラが強すぎると感じ、大勢いると彼女の引き立て役になってしまうため、結局男性モデル一人だけが残された。

龍姉さんは早朝から唐寧の部屋のドアをノックしていたが……唐寧がドアを開けたとき、明らかに何かを隠そうとしており、龍姉さんを中に入れたくない様子だった。龍姉さんは突然、唐寧を睨みつけて問いただした。「部屋に誰かいるの?」

「私は……」

「唐寧!どうしてこんなことするの?あのクズ男とは別れたとはいえ、墨社長と結婚したばかりじゃない。外で浮気なんてできないでしょ?入れて、入れて、どの厚かましい奴が我が唐寧を誘惑しているのか見せてもらうわよ!」龍姉さんは少し興奮し、力も強く、ドアを押し開けようとしたその時、墨霆が突然手を伸ばしてドアを支え、その大きな体が二人を覆い尽くした。

「大ボス、あなたでしたか……」

龍姉さんは呆然とし、苦笑いを浮かべた。

墨霆は龍姉さんを一瞥し、目に少しばかりの賞賛の色を宿した。彼女がいるおかげで、他の男性が唐寧に近づく機会がないことに安心していたので、何も言わずに直接バスルームに入って身支度を整えた。

龍姉さんは墨霆が去ったのを見て、やっと唐寧の腕にもたれかかって言った。「なんで早く教えてくれなかったの?大恥かいちゃったじゃない!」

「私も昨夜入ってきたときに気づいたのよ」唐寧は無邪気に肩をすくめた。

「まあ、なんてロマンチックなの。墨社長のような忙しい人が、わざわざこんな場所まで飛んできてあなたに付き添うなんて。唐寧、本当に運が向いてきたわね。あのクズ男と何年も一緒にいたけど、彼があなたの仕事場を訪ねてきたことなんて一度もなかったでしょう?」龍姉さんは興奮して続けた。「やっぱり、人と人との間には違いがあるのね」

「もう撮影現場に行かなくていいの?」唐寧は彼女に注意を促した。もっとも、昨夜の彼女の反応も龍姉さんと変わらなかったのだが。

「じゃあ、墨社長も行くの?」

「たぶんね」唐寧は小声で答えた。

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