「こういうことなんだ。私はG市で翡翠ジュエリーショップを経営していて、明日オープンする予定なんだけど、セキュリティの問題が心配で。それで司徒兄さんに聞きたいんだけど、腕の立つ人や信頼できる警備会社を知らない?オープン時の秩序維持と安全確保のために何人か雇いたいんだ」顾宁は当然、青幫が自前の警備会社を持っていることを知っていたが、彼の身分を知っていることを悟られないよう、直接は言えなかった。
「君が翡翠ジュエリーショップを?」顾宁が翡翠ジュエリーショップを開くと聞いて、司徒野は驚いた。こんな若さでそんな能力があるなんて思いもよらなかった。惜しみなく褒め称えた。「すごいじゃないか!若くして有能だな」
彼女が求める助けは、彼にとっては何でもないことだったので、すぐに快諾した。「俺の配下に警備会社があるんだ。何人必要か言ってくれれば、明日すぐに手配する」
「本当ですか?じゃあ司徒兄さん、お手数をおかけしますが、10人お願いします」顾宁は感謝の意を表した。
「気にするな、友達だろ!」司徒野は豪快に言った。
実際、闇社会の人間は義理堅いものだ。友達だと認めた相手が助けを必要としているなら、彼らはとても親切に対応する。
もちろん、裏切りも非常に忌み嫌う。一度裏切ったら、その結末は並大抵のものではない。
『6時半直撃』は6時30分に放送される。この時間帯、ほとんどの家庭が食事中か、食事を終えてちょうどテレビを見始める頃だ。
邵平はちょうど食事を終え、ソファーに横たわってG市のチャンネルをつけ、『6時半直撃』を見ていた。
『翡翠美人ジュエリー』のことについては、邵平はもちろん既に知っていた。あの帝王綠翡翠に目がくらみ、嫉妬と欲望に駆られていた。
なぜ自分が掘り当てなかったのかと何度も考えた。そうすれば大儲けできたのに。
しかも、この『翡翠美人ジュエリー』はすべて高級ジュエリーで、翡翠も中上級品以上ばかりだ。
彼の『周福寶石店』は中級品の翡翠さえほとんど出せず、ほとんどが中下品と下級品で、総資産は2億にも満たない。今では商売も上手くいっていない。
彼は、『周福寶石店』のオーナーが変わったことが原因だと知っていた。彼の悪評が『周福寶石店』にも影響していたのだ。