顧寧は話しながら、急いでバックパックを下ろし、中から彼らのために彫刻した福祿壽のアクセサリーを取り出して皆に渡し、彼らの悪い気分を紛らわせようとした。
「見せて、見せて」アクセサリーを聞いた途端、顧晴はすぐに興奮し、先ほどの悪い気分も一掃された。
「あ!僕にもあるんだ!」姜旭は驚いて言い、少し恥ずかしそうだった。
彼は損得なんて気にしていなかったし、これは顧寧がくれたものだから、損をしたなんて全く思っていなかった。
「翡翠のブレスレットの内側には、それぞれの名前の一文字が刻まれています。玉のペンダントも同じで、表面にはそれぞれの干支が彫られています。イヤリングは好きなものを選んでください。叔父さんの玉の指輪の内側にも名前の一文字があり、表面には干支があります」と顧寧は説明した。
「わあ!すごくきれい!」顧晴は有頂天だった。
「本当に!とてもきれいね」顧蔓も笑顔がこぼれていた。
女性はアクセサリーの誘惑に抗えないものだ。特にこのヒスイは、美しくて魅力的だった。
姜心悅はまだ小さいので、これらを身につけるのは適していないし、あまり興味もなかったが、それでも嬉しそうだった。
そのため、姜心悅のイヤリングと翡翠のブレスレットは顧晴が預かり、ネックレスの玉のペンダントだけを身につけることにした。
食事を終えた後、顧寧は自分の部屋に戻り、安光耀に電話をかけて『盛華不動産』の状況を尋ねた。
安光耀は言った。「社長、私は既に株主たちに話しました。私以外に7人の株主がいて、3人は残りたがっていて、4人は去りたがっています」
「よし、今は資金が用意できているから、明日の午後2時に盛華に行くよ。契約を結ぼう」と顧寧は言った。
「はい」安光耀は応じた。
翌日、顧寧はいつものように早朝からジョギングをして学校に向かった。今回は、冷少霆にも徐景琛にも会わなかった。
実は、徐景琛と冷少霆もジョギングをしていて、顧寧を見かけていたのだが、彼女の前に現れなかっただけだった。
「あー!なんで挨拶に行くのを止めるんだよ!」元々、徐景琛は顧寧に挨拶をしようとしていたが、冷少霆に止められたので、不満そうに尋ねた。