「三番目のヒロインの役は主人公との恋愛シーンがあるのよ。綿綿ちゃん、頑張ってね。その時は私が撮影現場に顔を出すわ、へへ。」
主演は塗一磊?
喬綿綿は少し驚いた。
塗一磊は今最も人気のあるイケメンだ。
どうやら、薑洛離が彼女に紹介したこのドラマは、また大作のようだ。
しかも三番目のヒロインは主演との恋愛シーンもある……
きっと競争相手も多いだろう。
*
電話を切った後、喬綿綿はまだオーディションのことを考えていた。
すぐに、薑洛離からオーディションの具体的な時間と場所が送られてきた。
オーディションは明日の朝9時、場所は雲城ホテルだ。
薑洛離から送られてきたドラマのタイトルを見て、喬綿綿は少し驚いた。
なぜなら、そのタイトルは彼女がかつて読んだウェブ小説と全く同じで、しかも彼女がとても好きな小説だった。少なくとも3回は読んでいる。
彼女は原作者のファンでもあった。
喬綿綿はこのドラマが彼女が読んだその小説の脚色版かどうか確信が持てず、すぐに薑洛離に確認した。「洛洛、このドラマはウェブ小説の脚色版?」
薑洛離はすぐに返事をした:「そうよ、原作者はかなり有名で、ウェイボーのファンも数百万人いるわ。この小説のファンも多いから、うまく撮れば視聴率は間違いなく高くなるはずよ。それに原作者の発言力がかなり強いって聞いたわ。キャスティングにも参加できるらしくて、主演も彼女が指名したんだって。」
確認が取れて、喬綿綿の心は興奮を抑えきれなかった。
本当に彼女が読んだあの小説だった。
原作者の目は確かにいいと言わざるを得ない。
塗一磊の外見と雰囲気は、原作の主人公にかなり似ている。
原作の主人公は年下彼氏の設定で、塗一磊もデビュー以来ずっと年下彼氏のイメージで来ている。
言わば、原作のその役は塗一磊のためにオーダーメイドされたようなものだ。
喬綿綿は原作を読んでいたので、三番目のヒロインと主人公の間にどんな対面シーンがあるかを知っていた。
原作があまり変更されていなければ、三番目のヒロインの出番はかなり多く、しかも確かに好感度の高い役柄だ。