温かく湿った息が羽のように心を撫でて、喬綿綿の心を震わせた。
男性の燃えるような輝く瞳と目が合った時、心臓の鼓動はさらに速くなり、一瞬呼吸が止まった。目には明らかな動揺が浮かんだ。「墨夜司、あなた、そんなことしないで。」
墨夜司はすでにシャツの2つ目のボタンを外していた。
喬綿綿が顔を上げると、彼のセクシーな喉仏と鎖骨、そして黒いシャツの下に包まれた魅惑的な胸筋が見えた。
男性の骨ばった指がシャツの3つ目のボタンを外し続けている。白く玉のような指が純黒の手作りボタンに触れ、服を脱ぐという行為をしているのを見ると、どう見ても誘惑的だった。
その隠れて見え隠れする胸筋、上下に動く喉仏……
そして男性から漂う魅惑的なフェロモンの香り。
喬綿綿の小さな心臓は、ますます早く、激しく鼓動した。
顔が燃えるように、どんどん熱くなっていった。
「あなた、あなた、あなた……」
墨夜司がシャツのボタンを一つずつ外していくのを見ていると、魅惑的な胸筋が大きく露わになり、さらに下には更に魅惑的な腹筋、腹筋の線が……
そしてさらに下へ……
ああ、喬綿綿は急いで手で鼻を押さえた。次の瞬間に鼻血が出そうだった。
彼女の顔は真っ赤に染まり、慌てて視線をそらし、顔を背けた。耳まで赤くなっていた。「もう脱がないで!」
女性の体つきだけが「セクシー」という言葉で表現できるわけではないのだと分かった。
男性も同じだった。
墨夜司の体つきを見て、喬綿綿の頭に最初に浮かんだのはこの二文字だった。
セクシーなだけでなく、爆発的にセクシーだった!
彼は間違いなく、彼女が見たことのある全ての男性の中で、最も外見が良く、最もセクシーな体つきの持ち主だった!
こんなにも魅惑的な美しさを目の前にして、どんなに自制心があっても、少し抵抗できなくなっていた。
彼女は墨夜司が意図的に彼女を誘惑しているように感じた。
彼の美しさで彼女を誘惑している!
服を脱ぐなら脱ぐで構わないけど、なぜこんなにゆっくりと脱ぐのか……