夏天が突然現れて唐嫣を驚かせたが、すぐに喜びに変わった。
「どうしてこんなに遅いの?」唐嫣は不満そうに言った。
「ちょっと用事があって」夏天は説明した。
「もういいわ、早く着替えて」唐嫣は夏天に江海大學のユニフォームを投げた。
「面倒くさいな」夏天は不機嫌そうに言ったが、それでも更衣室に向かった。
第3クォーターが終了し、江海大學と川滬大學のスコアは78:98、20点差がついていた。
江海大學の選手たちは一人残らず意気消沈していた。
「姐御、あいつら俺たちのことをよく知ってるみたいだ。完全に抑え込まれちまった」方力は不満そうに言った。
「さっき夏天を見たような気がしたんだけど」薛川は不思議そうに唐嫣を見た。
「うん、私が呼んだの。最後のクォーターで彼と交代するわ」唐嫣は言った。
「あのバスケットボールの神様か?ハハハ、勝ったも同然だな」方力は大声で笑った。
「おい、お前ら、頭おかしいんじゃないのか?お前らの実力じゃ全然足りないぞ。それにお前らのコーチ、女の子は家に帰って子守でもしてろよ。ここで恥さらしてんじゃねえよ」川滬大學のコーチは嘲笑した。
「何だと?」薛川は相手を睨みつけた。
「何を言ったか聞こえなかったのか?」川滬大學のコーチは唐嫣を軽蔑的に見て続けた。「20点差がついてる。どうやって勝つつもりだ?チームに2人のスター選手がいるのに、こんなにひどい負け方をするなんて、これはコーチの問題だな」
「まだ1クォーター残ってる。勝ったと思ってるの?」唐嫣は立ち上がって川滬大學のコーチを見た。
「当たり前だ。お前らの2人のスター選手は完全に押さえ込んだし、お前の作戦も打ち破った。他に何がある?こんな状況でお前らが勝てるなら、俺が跪いておじいちゃんと呼んでやるよ」川滬大學のコーチは嘲笑した。
「いいわ。今言ったこと覚えておいてね。負けたら跪いておじいちゃんと呼ぶのよ」唐嫣はわずかに微笑んだ。
「いいだろう。お前らが負けたら、お前この女の子が跪いておじいちゃんと呼べよ」川滬大學のコーチは嘲笑した。
「約束よ」唐嫣は真剣に言った。