「もう行くのか？」
177の口調は少し生き生きとしていた。
「分かってるでしょ、マシュー。私は孤独だよ」
それを聞いたマシューは寒気がした。
「坩堝ハウスにはたくさんの構造体がいるんじゃないの？それらはみんなあなたの気に入らないの？」
彼は紳士的に尋ねた。
「あまりにも平凡で下品な連中だと思ってるの。ローナンは最後にまともに高等知識術すら理解できなくなって、作り出した構造体は全部ゴミだよ。本当に彼がどうやって私を作ったのか疑ってしまう。もしかしたら彼が嘘をついたのかもしれない。私は本当に彼の息子なんかではないかもしれない！」
177は不満で言った。
「私は彼に何度も自分のニーズを伝えたが、彼はどうだった？ ある時、私が自分のパートナーが少なくとも大きな体格であるべきだと要求したら、彼は無理やりに恐竜を引っ張ってきた！」
マシューは驚いて言った。
「恐竜？それは醜い顔を形容するような言葉？」
177は彼を一瞥し、首を振りながら言った。
「いや、本当の意味での——しかもそれはくそったれのメスのティラノサウルスだった。誰が彼が「古代神話生物復活」プロジェクトに参加した時に何をやったのか知っているだろう？」
マシューは黙ってしまった。
「でもそのティラノサウルスはかなり力強かった」
タワースピリットが補足して言った。
「その後はどうした？」
マシューは彼の愚痴に付き合うために、やむを得ず精神を集中させた。
「その後は？小花――小花は私が名付けた名前で、彼女の知性は高くないし、気が荒い、私とは完全に相補的だ――私と彼女はある程度の感情を持つようになって、日々が以前ほど平凡ではなくなった。しかし、そのくそったれのローナンがすぐに小花を連れ去ってしまったんだ。彼はプロジェクトに問題が起きて、七聖連盟の他の人々に止められてしまったと言った。彼でさえも試験体を返すしかなかった」
177は悲痛に言った。
「私への償いとして、彼は再び一つ目の巨人を捕らえて来てくれた。モンスターのレベルは私の17/23にも追いつきそうだった。良いニュースは、私も初めのうちは新たなパートナーに興味を抱いていた事だ」
マシューはうなずいた。
