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油塗りは辛く、繊細な作業である。
全過程は他人に代理されることなく、死霊魔道士自身が自分で行わなければならない。
現在、5体の死体がマシューによって並べられ、厚い毛布の上に横たわっている。
あらかじめ手間をかけて作られたダーク神油は、すぐそばの小桶に入れられていた。
桶の中には3種類の大きさの毛筆が入っている。
マシューは最大の毛筆を取り上げ、小桶を数回よくかき混ぜ、油と負のエネルギーの残渣が十分に融合するようにし、それから初めて小桶を持って最初の死体の元へ行った。
上から下へ。
彼は真剣に3回塗った。
次に2つ目の死体、3つ目の……5つ目まで。
「レニスメ、反対向けて」
マシューは一方で筆を油桶で浸しながら、一方でゾンビのお嬢さんに手伝いを命じた。
レニスメはよだれを垂らしながら死体を裏返した。
マシューは前と同じように前へ歩み寄り、5体の死体の背面に一回り力強く粗塗りをした。
墨緑色のダーク神油が死体の表面に滲み込み、生前の服と皮膚が同時に柔らかくなり、時折死の原液が肌の下から出てきて、じじっと音を立てる。
この時点では、ダークナイトは以前のような臭いはない。
一回のダーク神油の塗り重ねを経験した後、死体の表面からは幽かな花の香りが漂ってくる。
マシューはまず大きな毛筆で両面を塗った。
そして中サイズの毛筆に取り掛かり、さらに緻密な塗油を行った。
これが一番疲れる工程だ。
彼は死体の全表面を丁寧に塗りたくるだけでなく、口や肛門にも可能な限り油を詰める必要があった。
ダーク神油は、ダークナイトにとって非常に重要な意味を持っている。
同時に、第三の工程である「反束縛」儀式の成功率にも影響を与える。
マシューは何も手抜きはできなかった。
レニスメとアビンの助けがあっても、2回目の作業が終わる頃には彼は全身が汗だくだった。
そして、最終的に。
彼が小さな筆を使って死体上の欠陥を探し修理を行う時に。
彼の腕が自分のものでないと感じていた。
「完了した!」
一時間後。
マシューは自分の両手を擦りながら、レニスメとアビンに5体の死体を逆さ吊りにするよう命じた。