……
廊下は長かったが、その歌声の引き寄せによって、ついに尽きてしまった。
前方の闇の中に、深紅色の光背が現れ、マシューは一つの魔法の火を灯し、その一隅の輪郭を照らした。
彼は、大きな門ほど広い扉を見た。
ただ、扉自体はすでに何かの力によってすっかり外されており、枠の上部と岩石のような物質が一体化し、扉の近くには前方の門と対称的なホールがあり、ホールは空っぽだった。
赤い光と歌声は、すべて大門の外から聞こえてきた。
二人はゆっくりと玄関に近づき、外を見た——
それは、大変に開放的で広々とした地下空間だった。
深紅色の光が下から上に向けて打たれ、水平線から二三十メートルほどの岩石に層々と光背が映し出されていた。
門のすぐ外には断崖があった。
断崖の下七八メートルは灼熱のマグマだった。
マグマの上には10メートルほどの吊り橋が掛かっており、吊り橋の先にはマグマ上に聳え立ち、頂上が大きく盛り上がったプラットフォームがあった。
平台の後方の視界は地形によって遮られ、はっきりとは見えなかった。
しかし、マシューは確かに、その心を惑わす歌声はそこから聞こえてくると確信していた。
マシューはクレーグに手を振り、衝動的な行動をしないようにしるし、二人は扉の線に沿って首を伸ばし、マグマ池の近くの様子を見つめた。
すぐに。
マシューは、岩溶湖の東部に幾つかの建造物の残骸をかすかに見つけた。
彼はワタリガラスに変身し、天井にへばりつきながら視界の限りを見渡したが、最終的にはその残骸の上に2つの部屋を確認することができた。
建造物の配置から推測すると、より多くの部屋が溶岩に沈み込んでいるだろう。
……
「ヒント: アンツ帝国の霊能実験室を発見しました!」
……
マシューは、その建造物の残骸こそが真の実験室のある場所であると認識した。
だが、目の前のこの岩溶湖は一体何なのだろう?
ここは月霞林の地で、アンツ帝国の星船に衝突されたとしても、こんな地形にはならないはずだ。
強烈な不安が彼の心を掴んだ。
しかし、その時のクレーグは少し焦れったい様子だった:
「僕が歌声の源に向かい、熱狂セクトの女王を殺せば、すべてが終わる」