Chapter 215 - 093 真実_4

今回、クロゾ山は休一からの魔法メッセージを受け取った後、至急、ドラゴン礼拝カルトの捕虜を拘束するために、二人の職務執行官を派遣した。

その二人の職務執行官の名前はデイブとマイク・ホワイトで、共に4段階の魔法使いであり、クロゾ山で数年間仕事をしており、経験豊富だ。

特筆すべき事がある。

なんと、マイク・ホワイトはレイガを知っており、数年前にローナン大魔導士が主催した夜会で約十分間話をしたことがある。再会したときには長く語り合う時間はなかったが、この関係性のおかげで、お互いに信頼が深まり、非常に円滑な引き継ぎができた。

マイク・ホワイトはレイガに対して、本来であれば、クロゾ山に送られる囚人たちは審判が行われた後に全額の賞金が与えられ、引き継ぎ時にはたいてい半額しか与えられないことを告げた。

しかし、休一が魔法メッセージの中で彼ら一行の勇敢さと貢献を特に強調したため、クロゾ山側も特例を認め、直接全額の賞金を彼らに渡すようにした。

それにより。

マシューたちは高額の報酬を手に入れた。

デイブとマイク・ホワイトもまた、重要な犯罪者たちを捕らえることに成功した。

双方ともが満足していた。

しかし、仕事を遅らせないよう、お互いに長くは談笑しなかった。

船に全員を乗せるまでの約十分間後。

飛行船が再び発進し、その間に休一が船に乗り込んだ。彼は船の舷側に寄りかかりながら、マシューたちに別れを告げ、自分もクロゾ山に赴き、職務の報告をする必要があると語った。

マシューは微笑みながら休一と飛行船を見送った。

その大きな黒い影が砂漠の果てに消えるまで。

彼の顔から微笑みが徐々に消えていった。

「全てマーキングしたのか?」

マシューがリー・ウィチに尋ねた。

リー・ウィチは真剣な表情で頷いた。

「マーキングされています。船はクロゾ山の船で、乗っている人々は七聖連盟の人々です。」

その言葉を聞いたマシューの表情もやや複雑になった。

彼は夕陽に背を向けて軽くため息をついた。

「遅くても今晩、ブリンケンが突然姿を消した真相が明らかになるだろう。」

「ただ願わくば、私の心配が過剰であったことを。」

夜。

高塔の近くにある篝火のそば。

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