マシューの視点では、
ルミエの戦い方は極めて残虐で、しかし、見ていて心地良いとも言える。
風神翼竜は玉座の上でしばらく旋回した。
突然、
彼は頭上の巨大なゴムの木の枝に、スヤの姿を見つけた!
彼女はどうやら何かを必死で追いかけているようだ!
マシューはよく見た。
スヤの前方には、碧緑の枝を抱えながら、戦いながら走る黒ローブの人物がいた!
……
「警告:あなたはドラゴンウィッチの三番目の祭司、“ブリンケン”(LV20高級な死霊の魔法使い)に遭遇しました
ブリンケンの領域:巨大竜/ドラゴンウィッチ/不死者」
……
認定伝説?
マシューの瞼がぴくりと動いた。
「戦えないわけでもない、ただしタイミングを逃さない事だ。」
マシューは翼の下の気流を微調整し、戦機を待つ準備をした。
その時、ルミエは突如として王座を囲んでいた群集から現れ、黒ローブの人を斬りつけた。
プッ!
しかし彼が斬りつけたのはただの幻影だった。
次の瞬間、
マシューは再び空から黒ローブの人の行方を捉えた――
彼は驚くべきことに移動魔法で龍信者の中に姿を現した。
「撤退だ!」
黒ローブの男が一声命令を出す。
彼の背後に巨大なテレポートゲートが出現し、近くのドラゴン礼拝カルトの信者、ドラゴンブラッドの戦士、数頭の鈍重なランドファイアドラゴンが速やかに黒門の中に入っていった。
敵は潮が引くように消えた。
黒ローブの男自身も足をテレポートゲートに踏み入れた。
「彼を止めて!彼は「青翠の枝」を盗んで行った!」
スヤは思わず叫んだ。
しかし、まさにその声で、黒ローブの男はゲートに踏み入れようとした足を引っ込めた。
彼は怒って振り返り、手に持つ魔法の杖をスヤに向けた:
「ひどい女!それは奪ったんだ、盗んではない!」
「奪う!奪う!奪う!盗むんじゃない、わかるか!」
「お前のような人間がこの世に生きていることを、私は許せない!」
言葉が落ちる。
黒ローブの男が突然、明らかに倍速で唱えられた呪文を唱えた。
「早く避けて!」
その瞬間。
空中にいるマシューでさえも、巨大な危険を感じた。