目の前の本の海に夏天は完全に惑わされてしまった。これほど多くの本を一冊一冊めくっていったら、いつまでかかるのだろう。ここには管理人がいるとはいえ、管理人だってこれほど多くの本の中から彼の求めるものを見つけられるわけがない。
図書館の中には人が多くいたが、ほとんど誰も話をしていなかった。静けさは図書館の最大の長所だ。
夏天は本棚に向かって歩き始めた。近づいてみると、夏天はようやく気づいた。各段には歴史、文学、小説などのラベルが貼られていた。
これらのラベルがあれば、夏天は本を探すのが楽になった。およそ30分ほど歩いただろうか、夏天は数学のラベルが付いた一列を見つけた。そこには多くの本があり、華夏の数学は古来より最強だった。
この本棚には多くの名著がある。
夏天は本棚から3冊の本を取り、その後席を見つけて座った。
彼の大学入試の成績は良かったが、彼が学んできたのは教科書の内容だけだった。それらの知識は普通の人にとっては一生使えるものかもしれないが、現在の夏天にとってはまったく不十分だ。彼は新しい算術の方法を学ぶ必要がある。
本を開くと、夏天はページをめくり始めた。
「大学の内容は確かに違うな」と夏天は心の中でつぶやき、その後も本を読み続けた。これらの内容は教科書のものとは全く異なり、レベルが違う。
算術のアルゴリズムも含めて。
夏天は基本的な内容に目を通した後、後ろの方にページをめくっていった。
彼が本をめくるスピードは非常に速かったが、それらの内容はすべて完全に記憶されていた。夏天の記憶力は今や非常に優れており、理解できる計算方法であれば素早く記憶し、自分のものにしてしまう。
1時間後、彼は最初の本を閉じ、2冊目を開いた。最初の本はほとんど基本的な内容で、覚えやすかったので、夏天は1時間で読み終えた。
これらの基本的な内容は簡単ではあるが、見逃すわけにはいかない。万丈の高楼も地上から始まる。基礎がなければ、高層ビルも建てられない。
夏天が取った3冊の本はすべて最も基本的な知識だった。
2時間後、夏天は本を閉じ、本棚に戻し、さらに3冊の本を取った。
