純鋼の腕当て。
この腕当てを見たとき、夏天は少し戸惑いましたが、すぐに手の銀針を放ちました。今回は4本放ちました。
シュッシュッシュッシュッ!
4本の銀針が谢という姓の老人のすべての退路を封じました。
チリンチリン!
「何?」夏天は谢老人が避けもせずに、直接腕当てで4本の銀針を弾き飛ばしたのを見ました。
夏天の銀針の技は黃色レベル以下の実力の者には効果抜群でしたが、玄級の達人には少し物足りないものでした。先ほど不意打ちが成功したのは、谢老人が武器を持っていなかったため、避けなければならなかったからです。しかし今は違います。彼は腕当てを手に入れたので、銀針の効果が弱まりました。
「このガキ、他に何か技があるのか」谢老人は夏天を軽蔑したように見ています。
「くそ、虎さんが本気を出さないから、俺を病気の猫だと思ってるのか」夏天は両足で地面を強く踏みつけました。
「止めろ」そのとき、汪府の門から3人が入ってきました。1人は葉婉晴、1人は范追風、もう1人は葉婉晴の助手です。
この3人が現れたとき、全員が彼らに注目しました。他の人は知らなくても、范追風は皆知っていました。谢という姓の老人は范追風を見て冷ややかに鼻を鳴らしました。
汪おじいさんはこの数人を見て眉をひそめました。この重要な時に彼ら3人が現れたのは、敵か味方かわかりません。
「範莊主、これは?」汪おじいさんが率先して尋ねました。
「ただ友人に付き添って見に来ただけです」范追風は軽く笑いました。
「お母さん!!」葉清雪は直接葉婉晴の抱擁に飛び込みました。この光景を見て、汪おじいさんは驚きました。今彼は知りました。自分の役立たずの息子が誘拐した人が普通の人ではなかったことを。
「あなたたちが私の娘を誘拐したのね?」葉婉晴は汪家の人々に向かって尋ねました。
「これは何かの誤解だと思います」汪おじいさんは急いで言いました。今や谢老人が明らかに優位に立っています。突然范追風が加わり、もし范追風も手を出せば、今日の汪府はこの黙って損を被ることになるでしょう。