方君年はもう狂いそうだった。彼はもう崩壊寸前だった。
三人は窓際の席に座った。方君年も直接座り込んだ。彼と夏天が同じ列で、葉清雪と冰心が同じ列、方君年の向かいは冰心だった。
冰心と葉清雪は注文票に猛烈に印をつけていた。
「とりあえずこれくらいで」冰心は注文票をウェイターに渡した。
夏天は注文票の内容を見て唖然とした。これだけの量なら10人分くらいあるのに、冰心は「とりあえず」と言っている。
「アルコール鍋も忘れずに」夏天はウェイターに言った。
「俺も大鍋がいい」方君年は不満そうに言った。
「じゃあそっちのテーブルに座って。大鍋を注文してあげるよ」夏天は隣のテーブルを指さした。
「ふん」方君年は冷たく鼻を鳴らした。「小鍋でいいよ」
すぐに大鍋が運ばれてきた。その大鍋を見た時、夏天の顎が地面に落ちそうになった。この鍋はあまりにも大きすぎる。直径約80センチもある。さらに驚くべきものがやってきた。
巨大な袋。これが火鍋のだしだった。ウェイターが袋を切り開き、その袋の中身をすべて鍋に注ぎ入れた。
「うわ、これはたまらない」夏天は目の前のだしを見て感嘆した。
小さなアルコール鍋も運ばれてきた。直径15センチの小さなアルコール鍋。自分の前にあるこの小さな鍋を見て、方君年は涙が出そうになった。この差は大きすぎる。
目の前の魅力的な大鍋を見て、彼はただ眺めるしかなかった。
「どうしたの?」夏天は不思議そうに方君年を見た。
「気分が悪い」方君年は立ち上がった。
「どこに行くの?」夏天は再び尋ねた。
「トイレに行く」方君年は冷たく言った。
「何かあったら前向きに考えないとね。うんこしても問題は解決しないよ」夏天は真面目な顔で諭した。
はははは!
冰心と葉清雪は笑い転げた。方君年の顔は真っ赤になり、そのまま座り直した。彼はもう完全に崩壊していた。
「そうそう、何事も前向きに考えないと。どうしようもないことがあったら俺に言ってよ。どうせ俺も手伝えないけど」夏天は方君年を見て言った。
冰心と葉清雪は必死に笑いをこらえていた。